うちの吉澤シェフの料理はいわゆる仕込み料理が多いです。
寝かせる事によりいろんな素材が馴染んで旨みが上がるような料理です。
今回のテリーヌ等特にそうだと思います。
丁寧に筋を取り除いた兎のももや腕をマリネして引き材にし
全体を包むために腹の肉はそのまま伸ばして使い背肉は食感を残し
人参などを挟んで仕上げたハンガリー産リラックスラビットのテリーヌ。
クミンの風味でご用意しています。
ワインはアルザスのリースリングが最高でしょうね。
うちの見上が以前働いていたボット ゲイルの
2010グランクリュ ショーネンブールなど特級畑だからと言って
すごい甘く仕上がってるわけでは無くそれでいてボリュームはあり
しっかりとしたミネラル感と酸っぱくないレベルの高い酸を楽しんで頂けます。
真夏日が既に何日間か続いていますし爽やかに楽しんで頂けると思います。
あともう1品。スープ ド ポワソン。
南仏の方で良く食べられる小魚や魚のアラを使ったスープで
具材は無しですが焼いたバゲットとグリュイエールチーズ
ルイユというペースト状にしたじゃが芋にニンニクと卵黄、オイル
カイエンヌペッパー(うちはピマンデスペレット)を合わせた物を
入れてパンをしっとりさせて頂くのがスタンダード。
ワインはロゼなどいいですね。プロヴァンスのロゼと言いたいところですが
来週入荷するコルシカのロゼ。クロカナレリのコルスフィガリなど如何でしょう。
ところで、液体の料理に液体のワインを合わせるのがよく分からないと
たまに言われますが、そもそも固体である料理も
そのもの自体が口の中にある時にワインを口にするのではなく
飲み込んだ後にワインを口にし合わせるわけですから
ワインに合わせる物が液体か否かという事は関係ないんですよね。
そう言ってる私も昔はスープ系オーダーしなかったですが
最近は好んで頼みます。歳とったのか…噛まなくていい物選びがち。