1月の終盤辺りからどんどんメニューが変わっておりますのでお知らせ致します。
・たらば蟹のエスカベッシュとセミドライトマト
茹でたらば蟹と酢漬けにした細切りの野菜、お手製のセミドライトマトを
ホワイトポルトのソースでご用意します。
トマトの酸味とポルトの甘酸っぱさが全体を複雑にします。
ワインはドライなシャンパーニュも良いでしょうし
酸のしっかりある少し樽の印象があるシャルドネはいいと思いますね。
旨味のしっかりあるノーダン フェランの白11年はど真ん中でしょう。

・軽く燻製にかけた鴨胸肉のサラダ ホワイトアスパラガスのフラン添え
桜のチップでスモークした鴨胸肉とまだ細いのでプリンの様な形に仕上げた
フランス産ホワイトアスパラガスにパルミジャーノレジャーノの煎餅みたいな
チュイルを添えてご用意します。
ワインですがこの手の明らかに赤を欲する食材と白を欲する食材が
1皿に盛られた場合、繊細な方に合わせる方が良いと思いますね。
鴨なら確かに軽いピノは良いでしょうがホワイトアスパラのフランは
白じゃないと仄かなアスパラの味わいは消えます。
なので私は白。鴨は白ワインでも個性が消えませんから。まあ喧嘩もしませんしね。
正直自分なら飲みたいワイン飲みますけど…それ言ったら終わりなので…
12年ジャンノエルのシャサーニュなんて悪くないと思いますよ。

・豚足・豚タン・豚耳のペルシャ―ド
コラーゲンたっぷり3種の部位を柔らかく煮あげて刻み
グラタン皿に敷いてパン粉、にんにく、パセリと共にオーブンで焼き上げた
口の周りがテラテラする料理です。グルナッシュがいいと思いますね。これは。
ゼラチン質は酸味より少し甘く感じるものの方が合う傾向がありますので
北のワインより南のワインが合うと思います。でも濃すぎるのはいやなのでグルナッシュ。

・コルドンブルー
なんともクラシックと言いますか賄いといいますか出しそうで出さないメニューです。
仔牛や鶏肉を薄くたたきロースハムや生ハムとグリュイエールチーズを挟んで
細かいパン粉を付けて揚げたカツレツで元々スイス料理?
今回は仔牛にロースハム、グリュイエールチーズの構成でご用意。
ハーブの効いたマヨネーズとハーブのサラダを少し添えます。
ここら辺が賄いとは違うお店で出すスタイルなんですよね。
非常に香りが良く他の席で食べている人がいると食べたくなるレヴェル。
なので、思った以上に皆様からオーダーして頂いております。
カツレツという響き。手放しで心惹かれる私はまだ若い。
ワインは南の白が良いのではないかと思います。
ちょっとヴィオニエが入ったロラトワール サンマルタンのケランヌはお薦め。
ルーションの造り手ゴービーのカルシネールブランもいいでしょう。

・スモークサーモンのミキュイ アンディーヴとクレソンのサラダ添え
オープン当初にご用意して好評だった半分火入れして中は生のサーモンミキュイ。
前回はじゃが芋と合わせてお出ししましたがスタイルを変えて再登場。
カリカリに焼いたサーモンの皮が添えられていますがこれが何気に旨い。
なんだか白ワインを薦める料理が多いので軽めのアルザス赤などでもいいかな。
・グリエした豚バラ肉の煮込みとリドヴォーのカスレ
フランスでは年中食べられるビストロ料理ですが、日本では寒くなるとお目見えする店が
多いです。鍋料理とは言いませんが日本人にとって熱々煮込み料理と言えば冬ですよね。
伝統的なラングドックのスタイルも勿論いいのですが吉澤シェフは
リドヴォーと豚バラ肉を合わせて最後にマデラのソースをかけて仕上げるので香り高いです。
ワインはやはりラングドックワインを薦めましょう。
マ ジュリアンのワインなど濃すぎる事無く品の良いこのカスレにぴったりです。

・ニュージーランド産子羊背肉とフォワグラのパイ包み焼き
私はあまり経験した事の無い合わせ方です。焼き立てのパイにナイフを入れ
そこから立ち上る香りはこういう料理の最高に楽しむべき点です。
ソースはほうれん草の軽いピューレと子羊の出汁を煮詰めた2種類のソースです。
こういう料理は引き締まった赤が良いですよね。ボルドーか。
73のピションラランド。安くないけど旨いだろうな。
他にも色々ご用意してお待ちいたしております。
寒くて家から出たくないですが旨い物食べに来てください。